外壁塗装工事は、ひび割れへの対処として効果的です。
ただし、隙間を塞ぐことはできますが、ひび割れを根本から修復することはできません。
そのため、外壁のひび割れには、コーキング補修などの工事が必要です。
補修作業を適切に行うことで、塗料の密着力を向上させるとともに、隙間を充填することができます。
今回は、外壁のひび割れを補修する際に必要となる、コーキング補修の施工方法について解説していきます。
外壁のひび割れにはコーキング補修が最適
モルタルの外壁にひび割れが生じた際の有効な補修方法の一つが、コーキング補修です。
この方法は、外壁の隙間やひび割れを、効率良く埋める工事として知られています。
ひび割れは、建物の劣化を加速させるため、迅速な補修作業が必要です。
コーキング材を用いた外壁塗装により、ひび割れ部分を修復し、外壁の隙間をなくすことができます。
また、コーキング補修は、雨水の浸入を防ぎ、建物の内部を保護するのに効果的です。
コーキング補修で隙間を埋めたあと、外壁の塗り替え作業も実施すると良いでしょう。
補修を行いつつ外壁を強化することは重要ですので、修理業者と相談をし、適切な補修工事を依頼してみてください。
コーキング補修の種類「増し打ち」と「打ち替え」
外壁を新しくする作業と同じく、コーキング作業にも増し打ちと打ち替えの二つの手法が存在します。
それぞれの工事方法と特徴を解説していきますので、ひび割れの原因や症状に合わせて選んでみてください。
増し打ち工事
増し打ちとは、既存の古いコーキング材の上に新たなコーキング材を重ねて施工することにより、建物の防水や気密性を向上させる方法です。
この手法は、特に全面的な打ち替えを必要としない程度の、深刻でない劣化に対して適しています。
増し打ちを選択するメリットは、旧来のコーキングを利用することでコストを低減できる点です。
全面的な交換に比べて作業時間も短縮でき、迅速な補修が可能になります。
比較的浅いひび割れや、コストを抑えて補修したい場合におすすめです。
また、サッシ周辺でのコーキング施工では、増し打ち方法が良く選ばれます。
サッシ周辺は外部と内部をつなぐ重要な箇所で、気候の変動による収縮や膨張が起きやすく、その結果、劣化が加速することがあります。
サッシの周りに増し打ちを施すことで、その部分の気密性や耐久性を向上させることが可能です。
増し打ちを適用するか否かは、現場の状況や劣化の原因などを考慮する必要があります。
修理業者と相談しながら、建物の現状や予算に応じた補修計画を策定しましょう。
増し打ち工事を通じて、サッシを含む外壁の効果的な修繕を行い、建物の品質を保つことができます。
打ち替え工事
打ち替え工事は、建物の外壁やサッシ周りに施された劣化しているコーキング材を取り除き、新たなコーキング材に替える工事です。
打ち替え工事は、広範囲にわたる修復が必要な場合や、コーキングの劣化が原因の場合、建物の維持が目的の場合に最適な工事方法となります。
作業過程では、古いコーキング材を慎重に除去し、そのあと新しいコーキング材に替えるため、費用は増し打ち工事よりも高額です。
古い材料を全て取り除くことで、新しい材料の密着性を最大化し、建物を長期にわたって保護することができます。
そのため、打ち替え工事は、コーキングの劣化が進んでいる場合や、その性能が低下している場合におすすめの工事方法です。
打ち替え工事は、その範囲が広いため、広範囲にわたる改善を期待できます。
気候変動によって生じた損傷を緩和し、外壁の耐久力を向上させるために効果的です。
この工事により、長期的な安定性を確保し、防水や気密の機能を強化できるため、建物の全体的な品質を維持することができます。
建物の寿命を延ばし、居住空間の快適性を向上させるにはおすすめの工事方法です。
外壁のひび割れに補修が欠かせない理由
外壁にひび割れが見つかった際、補修が不可欠なのは、ひび割れ以上の劣化を防ぎ、家の耐久性を向上させるためです。
気候の変動によって外壁にひび割れが生じることがあり、大きなひびや隙間を埋めるには補修用の材料が必須となります。
コーキング材のような柔軟性を持つ材料は、外壁のひび割れや隙間を効果的に補修し、外壁の見た目を向上させてくれます。
また、ひび割れから雨漏りが発生すれば、外壁の塗装が剥がれるリスクも高まるでしょう。
塗装の剥がれた箇所から雨水が侵入すれば、下地材などにもダメージが行き、大掛かりな補修工事が必要となるため、早めの補修工事は欠かせません。
さらに、ひび割れを見過ごすと、時間が経つにつれて外壁のダメージが増し、全体的な劣化が加速します。
気温や湿度の急変により、ひびから水分が浸入しやすくなり、損傷やひびが拡大するリスクもあるでしょう。
これらを放置すると、外壁の保護能力が低下することになります。
外壁のひび割れに、補修工事を行うことは極めて重要です。
小さなひびから大きなダメージに至るまで、外壁に発生したさまざまな劣化を効率的に修復し、建物の耐久性を向上させることができます。
外壁塗装と補修の併用により、建物をより長く健康な状態に保つことができるのです。
まとめ
外壁塗装だけでの修復工事では、劣化問題を根本から解決することは難しいでしょう。
徹底したひび割れの修復や劣化防止のためには、適切な補修作業が欠かせません。
外壁の補修工事は、塗装の効果を最大化し、細かな隙間も充填できます。
塗料の乾燥不足によるひび割れや、劣化による隙間を見過ごすと、さらなる損傷の広がりにつながりかねません。
そのため、ひび割れの防止と損傷拡大を防ぐためには、適時に補修を行うことが重要です。
打ち替えや増し打ちなど、コーキングの施工方法には複数の選択肢がありますが、耐久性の向上を目的とした打ち替え工事が多く実施されています。
打ち替え工事により、旧来の材料を完全に取り除き、耐久性を向上させることができます。
しかし、コスト面を考慮すると、打ち替えのみに依存せず、増し打ちも選択肢に入れるべきです。
費用と劣化の症状を的確に見極めるためにも、信頼できる業者に相談すると良いでしょう。
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