家の外壁塗装が突然しかも一気に劣化するということはありません。
また外壁塗装のすべての部分が同時に劣化するということも考えにくいです。
外壁塗装は時間の経過とともに少しずつ劣化を始め、一定の条件や基準を超えると、ひび割れや剝がれなど目に見える症状として現れます。
外壁塗装の劣化は全体的に起こるものですが、症状が現れるのは部分的であることが多いです。
部分的に劣化の症状が現れた段階で早めの部分補修を行うと、外壁塗装全体が傷んでしまったり、劣化の進行を防ぐことができます。すなわち、家そのものの寿命を延ばすことにも繋がるのです。
今回は、外壁塗装の部分補修について、知っておきたいことをわかりやすくまとめたいと思います。
どのような外壁塗装でも避けることのできない劣化。
しかし、家と大切な暮らしを守るためには欠かせないものが外壁塗装です。
どのように対応していくことが良いのかお話しします。
外壁塗装に部分補修が必要なときはさまざま
外壁塗装で最も部分補修が多いものは、ひび割れの症状です。
ひび割れの補修は外壁塗装と切っても切れないと言っても良いでしょう。
ひび割れは劣化が原因となることが多く、劣化は外壁塗装では避けることができません。
しかし、ひび割れにも種類があり、ひび割れの程度や起きている箇所によって、大掛かりな修復にならずに済む場合もあります。
それでも判断を誤ってしまうと、雨水が流れ込み、家そのものが傷んでしまう場合もあります。また今はまだ補修が必要でない部分にまで悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
まだ大丈夫だろうと容易な判断をしてしまうのではなく、プロの判断を仰ぎましょう。
塗膜の場合には
外壁塗装で部分補修が必要になる箇所はひび割れだけではありません。
塗膜も部分補修が必要になることが多いです。
塗膜は塗料を保護している成分の膜をさします。
水や溶剤などを溶かしたものを外壁に塗って、乾かすことで保護膜を形成されるのが塗料です。このときの保護膜が塗膜なのです。
当たり前ですが塗膜は、紫外線に当たり続けています。
さらに、風雨に当たることも避けられません。このため、経年劣化に伴って性能が落ちることは避けられないのです。
では、塗膜の性能が落ちるとどうなってしまうのでしょうか。
塗膜が機能しなくなることは、外壁塗装を保護するものがなくなっていくということです。
保護するものがなくなった外壁塗装は劣化が始まることになります。
また塗膜は、一部分だけ劣化することはあまりありません。
このため、まだ外壁塗装の劣化が始まっておらず、塗膜のみの劣化の状態で部分補修の工事を行うことが望ましいです。
実際の暮らしの中で困ることがないからと言って、塗膜の補修を後回しにしてしまうと、外壁塗装の劣化が進み、結果的に大掛かりな工事が必要になってしまいます。
場所によって傷みが違う
同じ壁材を使っているはずなのに、場所によって、色が違うということはありませんか？
場合によっては材質が違うように感じるときもあるでしょう。
外壁塗装は東西南北によって、劣化の度合いや進み具合が違います。
南側は日光の当たる場合が多く、紫外線の影響を受けやすいと言われています。
逆に北側にはコケやカビが生えやすいと言われています。
このように、東西南北によって、劣化の状態も異なる場合が多いのです。
外壁塗装の一部分だけを見るのではなく、全体的にどのような状態であるかチェックするようにしましょう。
しかし、外壁塗装の場合、部分補修で補うことができなければ、全体的に足場を組んで工事を行うことになります。
部分補修ではなく足場を組む工事が必要な場合には、全体的な補修を行ったり、外壁塗装だけではなく屋根のリフォームなどを併せて行うことで、足場の費用を抑えることができる場合もあります。
素人では判断できないことも
外壁塗装の劣化や部分補修では、素人では判断ができないこともあります。
まだ暮らしに直接的な影響が出ていないことが多く、どこにどの程度の傷みが起きていて、どのような部分補修が必要なのかを判断することは、素人には難しいものがあります。
また、外壁塗装で部分補修が必要な箇所は、必ずしも目視できる位置にあるとは限りません。高い場所や、危険を伴う場所に、劣化や傷みがある場合もあります。
大掛かりな修復が必要なのか、部分補修で済むのかなども、素人で判断することは難しい場合が多いです。
このため、外壁塗装がどのような状態であるかなどは、専門の業者に判断を委ねるようにしましょう。
大掛かりな補修になる前に
外壁塗装の工事やリフォームと聞くと、やはり大きな費用が掛かるというイメージがあります。
外壁塗装に工事が必要になったときには、できるだけ費用や時間を抑えたいと思う人が多いのではないでしょうか。
できるだけ大掛かりな補修を避けたいと思うときには、メンテナンスや点検を欠かさず行ったり、部分補修で対応できる段階で工事をすることが大切です。
また、できるだけ費用をかけたくないと思っていても、大掛かりな補修が必要な状態まで、外壁塗装の劣化や傷みを放置しておくことは家のほかの箇所の傷みを進めることにもなります。
快適な暮らしを守るためにも、外壁塗装の状態を把握し、必要な部分補修を行いましょう。
結果的に工事費用を抑えることに繋がり、快適な暮らしを守ることになります。
まとめ
ここまで外壁塗装の部分補修についてお話ししました。
外壁塗装は、すべてが同時に劣化することはありません。また全体的が突然劣化することも考えにくいです。
多くの場合、少しずつ劣化が始まり、一定の条件や基準を超えると、症状が現れます。
また外壁塗装の劣化や傷みは、東西南北など場所によって、症状の箇所や原因が異なります。
劣化や傷みが出た場合には、早急に補修することが望ましいです。
しかし、大掛かりな補修になる前に部分補修を行うことで、劣化を遅らせたり、症状を補修することもできます。
素人では、外壁塗装の状態を把握することは難しく、必要な補修が全体に及ぶものなのか、部分補修が可能なのかを正しく判断することは難しい場合が多いでしょう。
外壁塗装の状態や、劣化や傷みの程度、必要な補修などは、専門の業者に判断してもらいましょう。
外壁塗装は、家と暮らしを守る大切な箇所です。
大きな補修が必要になる前に、専門の業者に相談することで、費用を抑え暮らしを守りましょう。