「部屋のイメージを一新したい」「クロスの傷や汚れが気になる」などの理由で、クロスの張り替えを検討する方は多いでしょう。
しかし、クロス張り替えは大規模な工事になる傾向があるため、設備変更などと比べると頻繁に行う工事ではありません。そのため経験や情報がなく、そのタイミングや壁紙の選び方に悩むはずです。
そこで今回は、クロス張り替えリフォームにかかる費用や、部屋の雰囲気や求める機能性に適したクロスの選び方を紹介します。またクロス張り替えのメリットとデメリットも解説しますので、最後まで読み進めるころにはクロスの張り替え工事が今必要な工事かどうかを判断できるでしょう。
自宅や実家のリフォームを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
クロス張り替えリフォームのメリット
まず、古いクロスを張り替えるメリットについて紹介します。
最大のメリットは、傷や汚れを修復し、壁を新品同様にできることです。壁紙は広範囲にわたるため、時間が経つと損傷や汚れが目立ちます。これらを放置すると、壁自体や建物の構造に影響を与え、建物自体の安全性が低下するリスクがあります。そこで新しい壁紙にすることで、これらの問題を解消し、壁と建物全体の強度を向上させることが可能です。
またクロス張り替えは、間取り変更などの大規模なリフォームに比べて費用と時間を節約できます。手軽に家のリフォームを行いたい場合には、有力な選択肢となるでしょう。
気軽に部屋の雰囲気を変えられることもメリットです。選んだクロスの色やデザインパターンで、部屋を好きにカスタマイズできます。
クロス張り替えのデメリット
クロスを新しくすることで、内装の雰囲気を手軽な費用で一新することが可能です。ただしメリットだけでなく、いくつかの注意点もあります。ここでは、クロス張り替えのデメリットを詳しく解説します。
最大のデメリットは、どのようなリフォームにも言えることですが、工事にかかる費用です。家のメンテナンスにはある程度費用がかかりますが、コストを抑えたい場合にはリフォーム専門の業者とコスト面についてよく話し合うようにしましょう。
また改修作業中はその部屋を使用できないため、一時的に不便になります。工事期間中に使用できない部屋の代わりを探すなど、代替案を検討する必要があります。
加えて、壁紙選びにも注意が必要です。例えば、ビニールクロスを選ぶと、室内の湿気がこもりやすくなります。湿気が壁の下地を傷め、早期劣化を引き起こしたりする可能性もあるため慎重に選定しましょう。なお湿気問題を避けたい場合は、珪藻土を含む壁紙など、湿度を調節する機能を持つ素材を選ぶのも一つの方法です。
クロス張り替えリフォームにかかる費用目安
クロス張り替えには、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
壁紙の交換費用は、選ぶ壁紙の面積と種類によって異なります。壁紙は一般的に、「手頃な価格の量産品」と「高いが高品質でカスタマイズ可能なタイプ」に分けられます。
量産品の壁紙は比較的安価で、デザインや色の選択肢は少ないものの、コストを抑えて張り替えたい場合に適しています。量産品の壁紙は、1平方メートルあたり800~1,100円程度が一般的な価格です。
一方、カスタマイズタイプの壁紙は、多様な色やデザインが選べ、抗菌や消臭などの特別な機能を備えたものもありますが、機能性に優れる分価格は高めです。カスタマイズタイプの壁紙は、1平方メートルあたり950~1,500円程度が一般的です。
さらに、カスタマイズ壁紙の施工には特化した技術が必要となるため、施工コストもそれに応じて高くなる傾向があります。
クロス張り替えで失敗しないためのコツ
ここでは、クロス張り替えで失敗しないためのコツを紹介します。
壁紙サンプルを活用する
予算の制約などで選べる壁紙が限られ、どの壁紙を選ぶべきか迷う方もいるでしょう。
クロス張り替えのリフォームは頻繁には行わないため、失敗を避けるためにも壁紙サンプルを活用することが重要です。可能な限り大きなサンプルを取り寄せ、異なる照明条件や場所での見え方を確認しましょう。
また、検討している壁紙が使われているモデルハウスを訪れ、その空間の雰囲気を直接体験するのも効果的です。
クロス張り替え後に「思っていたのと違う」と後悔しないためにも、これらの方法を取り入れることが大切です。
リフォームを迷う場合には専門業者に相談する
一般的に壁紙の張り替えに最適なタイミングは、新築やリノベーションから約5~10年後といわれています。
しかし、これはあくまで一般的な目安であり、壁に目立つ傷や汚れ、劣化が生じている場合は、早めにクロス張り替えを検討するべきです。
一方で10年過ぎても特に問題がなければ、張り替えを先延ばしにしても良いでしょう。ただし内壁の内側に問題が生じている場合もあるため、自分で判断するのは危険です。
クロス張り替えのタイミングは、壁紙の種類や部屋の用途によって異なります。そのため壁紙や壁の状態をしっかりと把握し、リフォームの必要性を判断するためには、専門業者の住宅診断を依頼しましょう。
クロスを張り替える範囲
コストを抑えたい場合には、部分的なクロス張り替えがおすすめです。費用削減につながるうえに、部屋を使えない時間を短縮することが可能です。
一方で全面的な張り替えを行う際には、大きな家具の移動や一時的な保管場所の確保が必要になり、コスト的にも大きな負担になる可能性があります。
とはいえ部分張り替えでは、古い壁紙と新しい壁紙の接合部分が目立ったり、剥離が発生しやすくなったりするリスクも。さらに古い壁紙は劣化しやすいことからも、壁紙を変える際はできるだけ全体リフォームをおすすめします。
なお小規模な壁紙変更を希望する場合でも、将来的に全面変更を視野に入れて業者に相談しましょう。
まとめ
新築から時間が経つと、壁紙の損傷や汚れが目立ち始めます。壁紙の劣化を修繕するには、クロス張り替えがおすすめです。初めて張り替える際には、工事のメリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。
また新しい壁紙へ変える際には、専門業者による壁面の状態確認も忘れずに依頼しましょう。事前に壁の劣化状況を見てもらうことで、満足のいくリフォーム結果を得られます。
クロス張り替えに不安がある場合は、内装改装の経験豊富な専門業者に相談するのがおすすめです。