外壁塗装のコーキングとは？コーキングについて知りたいことを解説

 

コーキングは

外壁塗装で使われるコーキングという言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。シーリングとも呼ばれるコーキングは、外壁塗装の目地などを埋めるときに施工されます。

 

特に、サイディングなどの外壁材では、新築時や前回の外壁塗装のメンテナンスから約10年程度が経過するとコーキングに劣化が起きやすくなります。

 

ひび割れや剥がれなどを目視できるようになったときには注意が必要で、大がかりな外壁塗装の工事が必要になる前に、適切な対応をしなければなりません。

 

そこで今回は、コーキングがどのようなものであるかに加えて、コーキングに劣化が起きたときに現れやすい症状などについて、わかりやすく解説します。

 

どのようなものか

コーキングは、現在の日本の住宅で広く使われているサイディングなどの外壁材の目地を埋めるために施工されます。

 

サイディングなどの外壁材では、外壁材を張るときにどうしても継ぎ目ができてしまいます。継ぎ目部分から雨水などが侵入し、家の基礎部分を傷めないために補填するものがコーキングなのです。

 

またモルタルなどの外壁塗装では、ひび割れの補修工事を行うときに、コーキングが使用されることがあります。

 

シーリングとの違い

外壁塗装の目地を埋めるために使われるコーキングですが、似た言葉にシーリングがあります。

 

同じ意味ではないかと思う人も多いかもしれません。実際に、コーキングとシーリングはよく似ています。業者によって呼び方が違う場合も多く、明確な違いはあまりありません。

 

厳密には、コーキングには、隙間などに詰め物をするという意味があります。これに対して、シーリングには、密閉するという意味があります。

 

そのため、目地を埋める作業をコーキングと呼び、雨水などの侵入を防ぐ目的で詰め物をして密閉する作業をシーリングと呼んでいる場合もあります。

 

ただし、コーキングを行っている業者では、シーリングと呼んでも、意味合いがまったく異なったり、外壁塗装の内容が異なったりすることはありません。

 

コーキングの耐用年数は

目地を埋めたり、ひび割れなどを補修したりするために使われるコーキングには、耐用年数があります。

 

コーキングの耐用年数は約5年から10年程度で、これを迎える頃になると、コーキングに劣化が現れやすくなります。

 

ただし、コーキングが施工されている外壁塗装の状態や建物の立地条件などによって、コーキングの劣化の速度は異なります。

 

外壁塗装の状態や立地条件によっては、耐用年数より早く劣化が始まる場合もあるのです。
コーキングは、外壁材が膨張と伸縮を繰り返すことで劣化します。

 

外壁塗装に膨張や収縮が起こることにイメージを持てない人もいるかもしれませんが、外壁塗装は日光による紫外線や気温差などによって膨張と伸縮を繰り返しているのです。

 

そのため、強い紫外線を浴び続けたり、風雨にさらされたりする環境では、耐用年数より早くコーキングが劣化することも珍しくありません。

 

劣化の症状が現れたときには、耐用年数を迎えていなかったとしても、適切なメンテナンスや補修を行うようにしましょう。

 

コーキングの役割

コーキングは、外壁塗装の目地を埋めるだけの役割を果たしているわけではありません。日光による紫外線や風雨、災害などによって起きた外壁塗装のズレを吸収する役割も果たしています。

 

外壁塗装は、膨張と伸縮を繰り返しており、そのときに外壁塗装にズレが生じることがあります。このズレをコーキングが吸収し、調整を行っているのです。

 

また地震などの災害や、道路から受ける振動などの影響を減らすための緩衝材の役割も果たしています。

 

新築時やメンテナンスのあとで、施工されたばかりのコーキングには弾力があります。この弾力がズレを吸収し、緩衝材の役割を果たしているのです。

 

しかし、この役割はコーキングの劣化とともに衰えます。コーキングの耐用年数である約5年から10年程度が経過すると、さまざまな症状が現れやすくなるのです。

 

ここでは、コーキングが劣化したときに現れやすいひび割れの症状を紹介します。

 

ひび割れは

外壁塗装の柔軟性に劣化が起きると、コーティングにひび割れの症状が現れます。

 

ひび割れが現れたときは、耐用年数以前であっても劣化が始まっており、コーティングの寿命が近づいていると考えましょう。メンテナンスや補修が必要な状態です。

 

ひび割れがすぐには雨水の侵入に繋がらないと思って放置すると、コーティングに亀裂が入り、次第に真ん中が破断するようになります。

 

コーティングが破断した状態にまでなると、早急に補修しなければ、建物の内部を傷めてしまいます。また状況によっては、外壁塗装だけではなく、内部のリフォームなども必要になります。

 

そのため、コーティングにひび割れを見つけたときは、できるだけ早く専門の業者に診断してもらい、必要な補修を行うようにしましょう。

 

外壁塗装にメンテナンスは必須

どのような外壁塗装であっても、劣化しない外壁材はありません。そのため、外壁塗装にはメンテナンスが必須です。

 

サンディングなど、コーティングを施工する外壁材であっても同じで、新築時や前回の外壁塗装のメンテナンスから約7年から15年程度が経過した頃には、劣化が起き始める可能性が高まるため、専門の業者に点検してもらい、必要なメンテナンスを施工するようにしましょう。

 

劣化の程度によっては、コーキングをすべて撤去して、打ち替えを行ったあと、塗料を施工するなど、大がかりな外壁塗装が必要になる場合もあります。

 

また、自分で見ただけでは、異常が起きていないように見える場合でも、専門家が見ると、メンテナンスが必要な場合も多いため、適切な時期の点検やメンテナンスを欠かさないようにしましょう。

 

まとめ

外壁塗装は、日光による紫外線や風雨から暮らしを守る大切な役割をしています。外壁塗装の目地を埋めるシーリングは、雨水などの侵入を防ぎ、外壁剤の膨張や伸縮を吸収する役割を果たしているのです。

 

シーリングにひび割れなどが起きたときには、この重要な役割を十分に果たせなくなっている可能性があります。症状が現れたときには、専門の業者に点検してもらい、必要な外壁塗装を行いましょう。

 

また点検は自分で行うのではなく、専門の業者に依頼することがポイントです。